企画セッション:withコロナの科学技術
Organized session: Science and Technology in the COVID-19 era

11月11日(木) 9:55-11:25

Prof. Makoto Tsubokura

スパコン「富岳」による飛沫・エアロゾル感染リスク評価のデジタルトランスフォーメーション
Digital Transformation of the Droplet/Aerosol Infection Risk Assessment on the Supercomputer “Fugaku” for the Fight against COVID-19

神戸大学 大学院システム情報学研究科
教授
坪倉 誠氏
Makoto Tsubokura
Kobe University

<Abstract>
スーパーコンピューティング技術を活用してスパコン「富岳」に構築した,ウイルス飛沫・エアロゾルによる感染リスク評価システムについて紹介する。 活動が大幅に制限される中,様々な公共施設や公共交通機関における感染リスクとその対策を発信してきた取り組みの概要と,ポストコロナ時代にむけた評価システムのDXの重要性について議論する。

<CV>
1997年3月 東京大学大学院工学研究科機械工学専攻博士課程修了
1997年4月 日本学術振興会特別研究員(東京大学,インペリアルカレッジロンドン)
1999年4月 東京工業大学大学院総合理工学研究科 講師
2003年4月 電気通信大学 助教授
2007年10月 北海道大学大学院工学研究科 准教授
2012年6月 理化学研究所計算科学研究機構 チームリーダー 兼務
2015年4月 神戸大学大学院システム情報学研究科 教授
2018年4月 理化学研究所計算科学研究センター チームリーダー(神戸大とのクロスアポイントメント)
現在に至る

Dr. Masaki Fujikane

赤外線センサの高感度化技術 ~フォノニック結晶の物理特性と産業利用~
Sensitivity Improvement Technology for Infrared Sensors –Physical Properties of Phononic Crystals and its industrial use-

パナソニック
テクノロジー本部 マテリアル応用技術センター
藤金 正樹氏
Masaki Fujikane
Panasonic

<Abstract>
熱制御技術に関する近年の研究において,材料にナノメートルオーダーの周期構造(フォノニック結晶)を組み込み,熱輸送の媒体の1つであるフォノンの伝搬を人工的に操作し阻害することで,従来の物性値限界を上回る断熱性能を実現できることが明らかになってきました。 講演では,フォノニック結晶の基礎物性を評価した結果や,赤外線センサへ搭載した際のセンサ感度を評価した結果について述べます。

<CV>
2007年 大阪大学 大学院工学研究科 博士後期課程 修了,同年 松下電器産業(株)(現 パナソニック(株))入社。以来様々なプロジェクトを経て,現在 テクノロジー本部 マテリアル応用技術センターに所属。
国内登録特許28件,国外登録特許43件,論文24件,h-index: 11。

Dr. Shinichi Nishikawa

コロナ禍の出口を可能にする技術
Technology enabling exit from Covid-19 pandemic

NPO法人 オール・アバウト・サイエンス・ジャパン
代表理事
西川 伸一氏
Shinichi Nishikawa
President, NPO All About Science Japan

<Abstract>
ワクチン,そして外来使用可能な治療薬と,ようやくCovid-19禍から抜け出せる技術完成しつつあるので,これらの生物学と,迅速な開発を可能にした,新しい技術について紹介する。

<CV>
1948年滋賀県に生まれる。1973年京都大学医学部卒業。 京都大学結核胸部疾患研究所にて研修医,医員,助手を経て, 1980年ドイツ ケルン大学遺伝学研究所に留学。 帰国後,京都大学胸部疾患研究所にて助手,助教授を勤めた後,1987年より熊本大学医学部教授, 1993年より京都大学大学院医学研究科,分子遺伝学教授を歴任。 2002年京都大学を退職し,理化学研究所 発生・再生科学総合研究センター副センター長および幹細胞研究グループディレクターを併任。 2013年,あらゆる公職を辞し,NPO法人オール・アバウト・サイエンス・ジャパン代表理事として新しく出発。 NPOでは,様々な患者さん団体と協力して,患者さんがもっと医療の前面で活躍する我が国にしたいと活動を行っている。